2015年
03月
19日
サトゥーさんの超神龍
この個体は、私(ナリケン)が2歳前まで飼育し、その後サトゥーさんに譲りました。
その成長記録が残っているのでご紹介致します。
15センチで購入した超神龍
家の水槽へ導入直後の画像
あまりにも小さく、この時点では「どう育って行くのか?」全く見当も付きません。
勿論、鱗の光沢や質感と言った判別も出来ませんね。
この頃はとても臆病で、水槽の前を人が通ろうものなら、パニックを起こしビュンビュン泳いだ挙句に水槽の奥に沈んでしばらく泳がない状態でした。
アジアアロワナの幼魚は基本的に臆病です。
自然下でも、湿地帯の水上植物が冠水したような浅く狭い場所に身を潜め、虫や小魚を捕食しているようです。
この頃の外敵は鳥や大型魚。
草が生い茂った湿地帯ならば鳥に見つかり難い、浅い水深ならば大型魚が少ない等の理由が挙げられます。
それが成長と共に外敵の脅威から開放され大胆な性格となるのです。
もしかして幼魚から全く警戒心の無い個体は、自然界では真っ先に餌にされてしまうのかも知れませんね(笑)
ですが飼育者側からすると、警戒心が強く、臆病な個体を見ているのは面白くありません。
それを回避する為、アロワナを傷つけないレベルで張り合える混泳魚を追加するのが一般的です。
アロワナは基本的に水面から中層を遊泳範囲とします。
それを踏まえ、その範囲を良く泳ぐ混泳魚、そしてアロワナに与えた餌を横取りし、競争意識を芽生えさせるのも重要です。
次に水槽が広いのも臆病になる原因の一つです。
先にも書いたように、自然界の幼魚は浅く狭い場所に潜みます。
ですからセパレートで仕切ったり、水位を下げたりして対応するのも重要
このように、あらかじめ広い水槽で飼育する利点として、豊富な水量が確保出来る事。
アロワナが臆病になる原因の大半は、実は水質なのです。
↑の画像のような飼育法ならば、アロワナの成長と共にセパレーターを広げたり、水位を上げれば良いし、同時に水量も確保出来ます。
幼魚から成魚まで一度も水槽移動をしなくても済むので、移動のショックで調子を落としたり、発色が後退してしまうリスクが少ない利点もあります。
確かに生まれ持った臆病な性格の個体はいます。
しかし!飼育者側で、その原因となるものを一つ一つ改善する事で、少しずつ良い方向へ行くのも事実!
こうやって、なるべく餌を食べるように対策しながら、凌ぐ事で、成長と共に大胆な性格へと変えて行けるのです。
とはいえ、幼魚時から全く人間を恐れく餌への執着心が強い個体もいますから、そういう個体を直接見て選ぶ方が、その後の飼育が楽しい筈です。
この個体は、ショップで私が見ている間は、最初から最後まで奥のフローパイプの裏で沈んでいましたが(笑)
上記のような対策法で、地道に餌を食べさせ続けた結果、少し肉付きが良くなりました。
しばらくして、頭から背中にかけての体色が黒っぽくなりましたが、
これは環境に馴染んだ証拠です。
フラッシュ撮影では、光沢感も出て来て、そろそろ発色の下準備が出来上がって来た感じです。
ギラギラの光沢と言うよりも、真珠のような質感の鈍い光沢でした。
「幼魚時の光沢から将来の発色を推測する」のは、一つの方法だとは思いますが、小さい幼魚のうちは光沢がない個体もいます。
「それがダメなのか?」と言えばNO!でして、成長と共に鱗の端から光沢が現れ、環境に慣れて体色が黒っぽくなると同時に発色開始する例が一般的なので、私はあまり気にしません。
飼育開始から2ヶ月が経過し、頬に初期発色が見られるようになりました。
3ヶ月目には、鱗にも少しずつ発色が進み、「それらしい」雰囲気が出ていますね!
当時の私は発色について無知でして、今のように白色照明を強く当てて発色を促すとか全く考えていませんでした。
「健康に育てよう!」
それぐらいの心構えしかなかったのですが、少しずつ発色が前進する様子を見るのが楽しかったのを覚えています。
6ヶ月も経過すると、「これ!いいんじゃねぇ」と思えるようになりました(笑)
9ヶ月目
ジワリジワリと発色面積が増して行く。
この個体、鱗の内側まで光沢が出ていたので、「ベタ赤系?」と無知なりにも感じていましたが、遂には鱗の内側にも発色が見られるようになりました。
その後、表皮に粘膜が出たりして薬浴したりと、スッタモンダしましたが、
導入から一年を迎える頃には、ある程度の発色が完成し、
今後の飼育で、更に完成度が増す事が想像出来ます。
1年と1ヶ月経過
色素の塗り重ねは増していますが、それよりも鱗の内側が全て発色するのか?
そちらの点に、私は期待するようになりました。
1年3ヶ月 ブルー水槽を導入!
当時、日本のアロワナ飼育と言えばブラック水槽かクリア水槽が主流で、一般家庭のアロワナ飼育に青色の水槽を使用する例はありませんでした。
本場インドネシアでは、赤色を美しく見せる為にブルー水槽を使用していますが、それに憧れ続けた私は遂には導入を決意した訳です。
その後、ブルー水槽は、ブラック、クリアと並び、アロワナ水槽の主流の一つとまでなっています。
飼育開始から1年5ヶ月の動画です
ブルー水槽に紅いアロワナ。
とても色合いが良いと思いませんか。 2000 span>
単に「紅龍を紅く魅せる」のならば、ブラック水槽の方が濃くなります。
しかし色の塗り重ねが濃くなり過ぎると「ドス黒い紅色」となってしまいます。
日本のマニアでは、「ドス黒い紅色」が好きと言われる方も多いのですが、私は鮮やかで濃い紅色が好きです。
ブルーやクリア水槽は、適度に色を飛ばし、黒っぽさを無くす効果もあるのです。
1年6ヶ月
鱗の内側の方も殆ど埋まって来ました。
1年と9ヶ月
2年を待たずして完成の域に達した超神龍です。
鱗の埋まり具合も完成まであと少し
一つ、不満をあげるとすれば、体長が全然大きくならない事です(笑)
この後、この個体は友人のサトゥーさんに譲り、彼のもとで大切に飼育されています。
その成長記録が残っているのでご紹介致します。
15センチで購入した超神龍
家の水槽へ導入直後の画像
あまりにも小さく、この時点では「どう育って行くのか?」全く見当も付きません。
勿論、鱗の光沢や質感と言った判別も出来ませんね。
この頃はとても臆病で、水槽の前を人が通ろうものなら、パニックを起こしビュンビュン泳いだ挙句に水槽の奥に沈んでしばらく泳がない状態でした。
アジアアロワナの幼魚は基本的に臆病です。
自然下でも、湿地帯の水上植物が冠水したような浅く狭い場所に身を潜め、虫や小魚を捕食しているようです。
この頃の外敵は鳥や大型魚。
草が生い茂った湿地帯ならば鳥に見つかり難い、浅い水深ならば大型魚が少ない等の理由が挙げられます。
それが成長と共に外敵の脅威から開放され大胆な性格となるのです。
もしかして幼魚から全く警戒心の無い個体は、自然界では真っ先に餌にされてしまうのかも知れませんね(笑)
ですが飼育者側からすると、警戒心が強く、臆病な個体を見ているのは面白くありません。
それを回避する為、アロワナを傷つけないレベルで張り合える混泳魚を追加するのが一般的です。
アロワナは基本的に水面から中層を遊泳範囲とします。
それを踏まえ、その範囲を良く泳ぐ混泳魚、そしてアロワナに与えた餌を横取りし、競争意識を芽生えさせるのも重要です。
次に水槽が広いのも臆病になる原因の一つです。
先にも書いたように、自然界の幼魚は浅く狭い場所に潜みます。
ですからセパレートで仕切ったり、水位を下げたりして対応するのも重要
このように、あらかじめ広い水槽で飼育する利点として、豊富な水量が確保出来る事。
アロワナが臆病になる原因の大半は、実は水質なのです。
↑の画像のような飼育法ならば、アロワナの成長と共にセパレーターを広げたり、水位を上げれば良いし、同時に水量も確保出来ます。
幼魚から成魚まで一度も水槽移動をしなくても済むので、移動のショックで調子を落としたり、発色が後退してしまうリスクが少ない利点もあります。
確かに生まれ持った臆病な性格の個体はいます。
しかし!飼育者側で、その原因となるものを一つ一つ改善する事で、少しずつ良い方向へ行くのも事実!
こうやって、なるべく餌を食べるように対策しながら、凌ぐ事で、成長と共に大胆な性格へと変えて行けるのです。
とはいえ、幼魚時から全く人間を恐れく餌への執着心が強い個体もいますから、そういう個体を直接見て選ぶ方が、その後の飼育が楽しい筈です。
この個体は、ショップで私が見ている間は、最初から最後まで奥のフローパイプの裏で沈んでいましたが(笑)
上記のような対策法で、地道に餌を食べさせ続けた結果、少し肉付きが良くなりました。
しばらくして、頭から背中にかけての体色が黒っぽくなりましたが、
これは環境に馴染んだ証拠です。
フラッシュ撮影では、光沢感も出て来て、そろそろ発色の下準備が出来上がって来た感じです。
ギラギラの光沢と言うよりも、真珠のような質感の鈍い光沢でした。
「幼魚時の光沢から将来の発色を推測する」のは、一つの方法だとは思いますが、小さい幼魚のうちは光沢がない個体もいます。
「それがダメなのか?」と言えばNO!でして、成長と共に鱗の端から光沢が現れ、環境に慣れて体色が黒っぽくなると同時に発色開始する例が一般的なので、私はあまり気にしません。
飼育開始から2ヶ月が経過し、頬に初期発色が見られるようになりました。
3ヶ月目には、鱗にも少しずつ発色が進み、「それらしい」雰囲気が出ていますね!
当時の私は発色について無知でして、今のように白色照明を強く当てて発色を促すとか全く考えていませんでした。
「健康に育てよう!」
それぐらいの心構えしかなかったのですが、少しずつ発色が前進する様子を見るのが楽しかったのを覚えています。
6ヶ月も経過すると、「これ!いいんじゃねぇ」と思えるようになりました(笑)
9ヶ月目
ジワリジワリと発色面積が増して行く。
この個体、鱗の内側まで光沢が出ていたので、「ベタ赤系?」と無知なりにも感じていましたが、遂には鱗の内側にも発色が見られるようになりました。
その後、表皮に粘膜が出たりして薬浴したりと、スッタモンダしましたが、
導入から一年を迎える頃には、ある程度の発色が完成し、
今後の飼育で、更に完成度が増す事が想像出来ます。
1年と1ヶ月経過
色素の塗り重ねは増していますが、それよりも鱗の内側が全て発色するのか?
そちらの点に、私は期待するようになりました。
1年3ヶ月 ブルー水槽を導入!
当時、日本のアロワナ飼育と言えばブラック水槽かクリア水槽が主流で、一般家庭のアロワナ飼育に青色の水槽を使用する例はありませんでした。
本場インドネシアでは、赤色を美しく見せる為にブルー水槽を使用していますが、それに憧れ続けた私は遂には導入を決意した訳です。
その後、ブルー水槽は、ブラック、クリアと並び、アロワナ水槽の主流の一つとまでなっています。
飼育開始から1年5ヶ月の動画です
ブルー水槽に紅いアロワナ。
とても色合いが良いと思いませんか。 2000 span>
単に「紅龍を紅く魅せる」のならば、ブラック水槽の方が濃くなります。
しかし色の塗り重ねが濃くなり過ぎると「ドス黒い紅色」となってしまいます。
日本のマニアでは、「ドス黒い紅色」が好きと言われる方も多いのですが、私は鮮やかで濃い紅色が好きです。
ブルーやクリア水槽は、適度に色を飛ばし、黒っぽさを無くす効果もあるのです。
1年6ヶ月
鱗の内側の方も殆ど埋まって来ました。
1年と9ヶ月
2年を待たずして完成の域に達した超神龍です。
鱗の埋まり具合も完成まであと少し
一つ、不満をあげるとすれば、体長が全然大きくならない事です(笑)
この後、この個体は友人のサトゥーさんに譲り、彼のもとで大切に飼育されています。